無題

つぶやき。ぽえむ。

まあまずコミュニティとアソシエーションという対立する軸の存在を理解していないと、無職業者BOT の発想に追いつくことは無理だと思う。

マッキーヴァーの定義 (1917年) が有名どころ。

コミュニティ「場所や空間を共有する結合の形式で、地縁による自生的な共同生活」

アソシエーション「目的や関心を共有する結合の形式で、契約による人為的な団体」

しかし後にコミュニティには複数の在り方があることがあぶり出される。これはヒラリーが 1955 年に明らかにした。

これらの研究は、まだ 100 年かそこらしか歴史がない。よって、社会学に触れる機会がない仮想通貨技術ヲタクたちが、「コミュニティ」なる難解な語をうまく扱えなくても仕方がない。

2017 年バブルで喧伝された(今もあるかも)、いわゆる「コミュニティが強い」は、コミュニティというよりもアソシエーションに近い。この混濁された用法でラベル付けされた「コミュニティ」は、モナコインには存在しない(または、淘汰された)。これが無職業者 BOT の見解。

一方で、マッキーヴァーが見抜いた特徴としての純朴な「コミュニティ」は、空間を共有する人がいる限り、自然発生する。モナコインには一定数の利用者が居るのでコミュニティが発生しないはずはない。そしてそこから生まれるコミュニケーションは、ネットワーク外部性の源泉なので、モナコインの価値創造において有利に働く。

けれども、自然発生するならあえて誰かが大きな旗を振る必要もない。小さな旗を振る多数の人が自律的に動く方が、分散台帳であるモナコインの性質にもあっている。

プレマイン発行されたり "財団" なるものが発行枚数の多くを管理しているようなコインでは、事情が異なるだろうけれども。

ここまで読んで「ならコミュニティはあるじゃん」というツッコミをしたくなった人は、「コミュニティ」という多義性のある語の落とし穴にハマっているだけだと思う。

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