ライフゲームの平面性と時限性
ライフゲームというシミュレーションゲームを御存じでしょうか。ライフゲームとは、生命の誕生、進化、淘汰などのプロセスを簡易的なモデルで再現したシミュレーションゲームです。ライフゲームでは、以下の図のように二次元上のセルに点をプロットして、あるルールに従ってその点が誕生したり消失したりします。誕生や消失のタイミングは世代ごとに行われ、この世代を断続的な時間とみなします。
このライフゲームの生命体にはいくつかのパターンがあり、固定物体や振動子、移動物体、繁殖型などがあります。以下は時計とよばれる振動子のパターンです。
ライフゲームにはいろいろなパターンや生命体があるのでぜひ調べてみてください。個人的に好きなのはエデンの園と呼ばれるパターンで、これは初期値以外では絶対に誕生することができないパターンです。神のみぞ作ることができるパターンですね。
エデンの園配置
このライフゲームをオンラインマルチプレイで遊ぶことができるサイトがありました。ただ、そのサイトが重すぎてプレイできなかったので、自分でホスティングしてみたので、良かった以下から覗いてみてください。
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Webやコンピュータの世界はディスプレイに表示することから基本的には平面の世界です。また、時間という概念もありません。例えば、この記事を公開したのが2021年9月5日だとしても、日付を操作して過去日付にしたり未来日付にしたりできてしまいます。そのためコンピュータの世界では時限性はないと言っても過言ではありません。
ライフゲームではセルの配置を決めて世代を進めていくと、生命の誕生か淘汰までをシミュレーションすることができます。しかし、これはあくまでシミュレーションであり、私たちが生きている現実世界での一方向的な時間を適用することはできません。今までWebの世界では時限性を正確に投影する手段がありませんでした。しかし、ビットコインの誕生でWebの世界にも現実世界に近い時間を与えることができうようになりました(サトシ論文にも分散型のタイムスタンプサーバーの発明と書いてありますよね)。ビットコインの時限性をライフゲームなどに取り入れると面白いことができるのかもしれません。
無限増殖するパターンの1例