BTCを元手にDYDXを掘るための方策について

2021-09-22T14:56:55Z

DY/DXというdex"風味"な取引所の給付金がとても話題になりました．アカウントを作って多少の取引を行なっていれば数百万円になったとかなんとか．そのDY/DXは昔一時期流行った取引所マイニングのようなことを行なっています．今回はBTCマキシマリストの中でもWBTCとかCompoundくらいは使ってもいいと思っているくらいの緩いマキシマリストに送る，BTCを元手にDYDXを掘るための方策について紹介します．

以下は$30,000分のBTC(WBTC)を持っていた場合の方策です．BTCやETHの価格を仮定するのは面倒なので全てドル建てでいくらかという表記をしています．
BTCの一部をETHに変えてCompoundに突っ込み，USDCを借りて，BTC Long，ETH Shortのポジションを持ちます．

ポイントとなるのは以下の三つです．
1. デルタニュートラル ( BTCが増えたり減ったりしない)
2. なるべく多くの平均建玉を持つ
3. BTCとETHある程度(50%程度)の値動きに耐える

それぞれもう少し詳しく見ていきましょう．

1. デルタニュートラル

ビットコイナーにとってのデルタニュートラルはBTCを持っている状態です．BTCやETHの値動きに関係なくBTCが減らないようにしたいです．
BTCはETH/BTCの交換で$10000分を売り，$10000分のロングを持っているためニュートラル
ETHもBTCとは逆ですが同様にニュートラルになっています
（細かく考えると完全なデルタニュートラルにするには神経を使いそうですが，大雑把にはバランスが取れていそうです)

2. なるべく多くの平均建玉を持つ

DYDXトークンは支払った手数料(≒取引量)と平均建玉から計算されます．大雑把に言えば二つの値の積がDYDX配布量の基準として使用されます．詳しくは公式を参照してもらうとして，手数料は適当に取引を繰り返せば増やせます．そのためもう一つの変数である平均建玉をいかに上手く増やしてあげるかが重要そうです．
$30000分のBTCに対して$20000分のポジションしか取れていませんがDY/DX内ではレバ2倍相当，BTC, ETHを担保にUSDCを借りていることも考えると頑張っている方だとは思います．

3. BTCとETHのある程度(50%程度)の値動きに耐える

Compoundには$30000分のBTC, ETHを預けて10000USDCを借りています．担保比率を考えるとおよそBTC, ETHが半値になるくらいまでは精算されません
DY/DXでは$10000のデポジットに対して$20000のポジションを持っているためレバレッジは2倍です．もしレバ2倍でロングのみ，ショートのみのポジションだった場合，50%の値動きをする前に精算されます．ここでBTCのロング，ETHのショートを別々に持つことで精算のリスクを下げつつ平均建玉(=レバ)をあげています．一般的にBTCとETHの値動きは緩く相関があるため，利益と損失をある程度打ち消しあってくれることを見込んでいます．ちなみに過去のFundingRateを見たところETH>BTCのような気がするので，FRによる利益も多少は見込めそうです．BTCとETHの相関が高いと思えばもう少しレバを積んでも良さそうです．

(以下BitMEXが出てくる懐かしい記事ですがETH，BTC相関でとても参考になった記事なので挙げておきます)

というわけで，BTCを元手にDYDXを得るための方針を紹介しました．USDマキシマリストであればこんな面倒なことをしなくても良いかもしれませんが，BTCを持ち続けるのは面倒なのでしょうがないでしょう

補足1. もう少し利益を上げたいが？

Compoundで借りるところをInstadAPPも使えば年率2%くらい改善しそう
USDCの借り先をFTXにすればもう少しUSDCを借りれそう

補足2. どのくらい儲かるの？

面倒なので計算していない，取引手数料を頑張って払おう

補足3. 複垢に効果あるの？

DYDXトークンの配布の計算式を見ると，ぱっと見で縦玉の0.3乗とか手数料の0.7乗が計算式に出てきます．だから取引を増やしたら損だ！複垢した方が良さそうだ！となりそうですが，ちゃんと計算すると建玉半分，手数料半分のアカウントの得られるトークンはちょうど半分になるので，わざわざ複垢する効果は少なそうです．
ただし，取引をしすぎると手数料割引されて手数料を支払えないので困る！特にメイカーは手数料0になってしまう！手数料を支払わせろ！(？)という謎の状況が発生するので，取引量がとても多いのであれば可能性はあります．
(あとは2垢で反対のポジションを持ってデルタニュートラルにするとか)