クライアント「Neumorphismってどう思う?」

クライアント「Neumorphismってどう思う?」

わたし「うるせえ!そんなの今は使い物にならねえよ!」

お久しぶりです。あんずです。

最近はいろんなクライアントさんと一緒にお仕事させていただくことが多いんですが、最初の面談の時に結構頻繁に聞かれるのが「Neumorphismってどう思いますか?」っていう質問です。

Neumorphismのことを説明すると、今サムネに表示されているような3D調だけどフラットみたいな、ちょっと微妙な感じのデザインのことを言います。

調べるといろんな説明が出てくるので調べたほうがはやいです。

なんでNeumorphismが今更話題に上がったのか

Neumorphismって2年前くらいに一時的にブームがきただけだったので、今更名前が上がるのはすごく不思議なことでした。

2年前はそれこそ使い物にならないような状態だったので、デザイナー間でデザインを楽しむためだけにいろいろ作ったのをよく覚えてます。

ではなぜ今更?
日本のキャッチアップが遅かったとしても、遅すぎる。

理由 1

メタバースが流行り出して、2Dと3Dの間のデザインが現代にマッチしだしたから。
メタバースは3D調ですが、人類には早すぎる問題があってなかなか馴染めない人も多いと思います。
iPhoneの流行前と同じ流れの逆走っていう感じで、現在人間が3D調のデザインに慣れようとするフェーズにいて、そこでNeumorphismが少し役に立ってきているんじゃないかなと思っています。

iPhoneは人類に定着させるために、Skeuomorphismというリッチな3D調のデザインを採用し、なるべく現実との差を無くしながらiPhoneを定着させました。

流れ的にいうとこんなグラフかな

近未来映画を見ると、空間を利用したインターフェースが多いので今後は立体感は抑えつつ、空間をうまく利用したデザインが増えると思います。

理由 2

ARやVRが技術的に実用性を増してきたから。
前まではいろんな意味で重くて使い物にならなかったARやVRが少しずつ、実用化されてきていることを実感しています。

それに伴って、インターフェースの刷新が行われつつあるフェーズにあり、Neumorphismも一つの候補として上がっているのではないかと思っています。

実際、spaceXの宇宙船内部やPS5は今まではあまりみられなかった色合いと質感で、異質でありながら明るく包んでくれるような見た目をしています。

上記の二つは、Neumorphismの特徴でもある柔らかい光を再現できるように、曲線をとマットな質感をうまく利用しています。

By SpaceX Photos

デバイスには応用されつつありますが、これからAR、VRが流行り出した時にUIにどう落とし込まれるのか気になりますね。
ホーム系のデバイスは人の生活に馴染む無機質を考えて作られているものが多いため、本当に曲線をとマットな質感のデザインが多いと感じています。

車の内部のデザインも楽しみですね。
私はHonda eがかわいくてほしいけど免許もお金もありません。

理由 3

Claymorphismが流行り出したから。

去年あたりから、ぽちゃぽちゃした手を多くみませんでしたか?
Spotlightのサムネイルにも採用した、これがClaymorphismです。

これが流行ったのもNFTやメタバースの影響です。

ClaymorphismはNeumorphismよりも浮いているように見えることが特徴的です。それにより、制限が減り、よりいろいろな場所に利用できるようになりました。

正直これも挿絵などでしか利用できないですが、かなり斬新かつ可愛いためBlenderなどの3Dツールでつくるクリエイターが昨年かなり増加しました。

Pitchというサービスは一昨年リリースされ、ずっとこの粘土調のデザインを使っていましたが、最近使用を辞めています。
少し丸みを帯び過ぎているのでビジネスで利用される機会が少なく、利用した場合にあまり数字は出ないようですね。

NTFやメタバースも今は内々で盛り上がっているので、少し斬新なデザインが流行っていますが、これからビジネスに活用されていくようになった時に果たして立体的かつ丸みを帯びたデザインは適切かどうか問われそうですね。

結局Windows 11みたいにありきたりなフラットデザインに落ち着きそうなのが少し残念です。

まとめ

クライアント「Neumorphismってどう思う?」

という設問の答えとして、私がいつも用意しているのは「現在はあまり利用できないが、勉強する価値はあり、今後活かせると思っている」という答えです。

NeumorphismやClaymorphismではなかったとしても、これからのインターフェースは必ず3Dが絡んでくるはずなので、2Dデザイナーは苦手であったとしても3Dを勉強してこれからの技術の発展に遅れを取らないようにできるといいと思っています。

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