イオンモールの一角に佇む「手相占い」を受けたら割と雑だった話
私のような地方民にとって大型ショッピングモールのイオンというのは非常に重要な存在だ。
買い物はもちろん、映画鑑賞やデートに至るまでイオンで済ませるのが田舎の民草である。
私も買物や映画を見にイオンモールに行く機会が多いのだが、最寄りのイオンモールでは昔からエスカレーターの付近に机を置いて「手相占い」をしている謎のおばあ…おばちゃんがいるのだ。
ちなみにテナントの店舗とかではなく、空いているスペースに机を置いて【手相占い 2000円~】という看板を置いているだけのスタイルだ
初めてその存在を知ってから5年以上は経っているのだが、いまだに続けているという事はそれなりに儲かっているのだろうか??
イオンモールに行くたびに、エスカレーターに乗るたびに若干気にはなっていたのだが、その営業形式がゆえに”手相占いを受けている自分”を人に見られるのも嫌だったのでスルーしていたのだ。
ただ、いつ見ても受けている人がいるなぁという印象で、空いている所を見る機会の方が少なかった。
「これはもしやなかなか凄腕の手相占いなのでは…?」
そう思うとなおさら気になってくる。
そんな訳で先日、丁度映画の待ち時間もあったので恥を忍んでフルオープンスタイルの手相占いを受けてみたのだ。
もしかしたら変な宗教や壺を勧められるかもしれないが、まぁ話のネタにはなるやろという魂胆。
手相占いの結果…「一番間違ってはいけない所を盛大に間違った」おばちゃん
幸いにも空席状態だったのですぐに手相占いを受けることができた。
15分2000円=フル稼働なら時給8千円となかなか強気の価格設定ではあるが、果たしてそれに見合う価値はあるのだろうか?
言われるがままに右手の手のひらを差し出し、謎の棒でなぞりながら手相を解説していくおばちゃん。
うんうん、あなた生命線が凄いわね!体力面や病気の心配はなさそうよ!
はい、生命線に関しては昔からいろんな人に太くて長い(意味深)と言われていたのでこれに関しては想像通り。
結婚線も今年から来年にかけていい感じね、今お付き合いされてる人ry
「居ません(即答)」
…ま、まぁいい出会いがあるかもしれないということで
初めから期待はしていないがそんなもんか、来年までに出会いがあるか知らんが期待はできなさそうやな…
ここまで健康面・恋愛面と来たのでお次は仕事面だ。
ここに関しては19歳の頃に働いたブラック原発労働から始まり、これまで約10年どうしようもないブラックな職業を転々としてきた私に、いったいどんな結果を出すのだろうか?
仕事面は運命線ね…あら!運命線も20代から30代の辺りはとてもいい線!
今までかなりお仕事に恵まれて順調な人生を送ってこられたでしょう?
はぁ???
これまでが恵まれた順調な仕事だぁ???
これで恵まれてるなら世の中の人間はどんだけ酷い仕事をさせられてるんだよ!
一番間違えちゃいけない所をやらかした占い師おばちゃん、初めからそんなに期待はしていなかったのだが占いというものは予想以上にいい加減なものなんだなぁと思った。
その後は生年月日から来年の運気を占う的なやつで分厚いタウンページのようなもの出して占ってくれたのだが、それも当たり障りのないようなことばっかりだ。
ここまでの話の中でもなにかを断言することはほとんどなく、考えれば誰にでも当てはまるような言葉で探りを入れて、そこからそれっぽいことを追撃するといったスタイルなのだろう。
・新しいことに挑戦しようとしている
・今の仕事に不満がある
・心のどこかに将来への不安がある
こんなものは誰にでも当てはまる、そこにうまく話を乗せて手相占いの信頼性を高めるのが目的か。
結局こんな占いに15分で2000円と謎に消費税200円も取られてしまった…
ひねくれ者に占いは不要、「欲しい言葉」を言ってもらうために金を払うサービス
今回手相占いを受けて思ったのは、自分のような「ひねくれ者」には占いは不要、というかお金の無駄。
結局それっぽいことで話を聞きだして、相手が求めている・欲しい言葉を占いという形で投げてあげるのが「占いというサービス」なのだろう。
「生命線が~で健康面は心配ないです」なんて言われると気分的に悪い気はしないので、そういうのに飢えている人がハマっていくんじゃないだろうか?
昨今のコロナ禍では今まで以上に将来に不安を抱えている人も多いだろうし、弱った心にスッと入り込まれると厄介かもしれないなぁ。相手も金儲けだから…