Lightning Network重要ニュース(1月後半~2月前半)
Diamond Handsのスポンサー企業向けにLightning関連のビジネスや技術ニュースレターを定期的に送っているのですが、そちらの一部をSpotlightでも紹介しておきます。
ライトニング決済企業OpenNodeが20億円を超える資金調達を完了
OpenNodeが20億円以上の金額を調達し、評価額も250億円相当まで膨らみました。
OpenNodeはエルサルバドルの店舗決済でも採用されたり、前回紹介した通りアルゼンチンなど海外展開も積極的に進めている企業ですが、正直に言うと今の所の活躍に自分も驚いている部分があります。
OpenNodeは元々店舗(Merchant)向けのライトニング決済を頑張る、という雰囲気だったので、自分は個人的には過去の経緯も考えると、ボトムアップで店舗をオンボードしたり、営業を通して対応サービスを増やしていくのは非常に難しく、ビジネス的に厳しい領域だと考えていました。
しかし2021年あたりからここらへんのビットコイン&ライトニング決済の普及の公式が変わってきている気がします。
具体的に言えば、エルサルバドルのように国としてビットコインやライトニングに取り組むようなケースが出てきていたり、今までのボトムアップでの普及以外でも、政府や行政などからのトップダウンでの採用や巨大企業でのライトニング決済の機運も今後増して来ると予想できます。
そして、そこの対応に技術力と実績を持ったOpenNodeのような企業が採用され、勢力を広げていくことが考えられるので、ビットコイン決済の第二世代的なポジションのリーダー的存在として評価されているのでしょう。実際今回の資金調達ラウンドにはTwitteやFidelityも参加しており、アメリカを中心にビットコインやクリプト全般が一般に広く普及してきたという土台の元、今年以降既存サービスへのライトニング決済浸透のスピードは加速すると睨んでいます。
Lightning上のキャパシティ頭打ちか?
Lightningのキャパシティの増加が少し落ち着いてきた、という分析です。
これは正直に言うと想定の範囲内で、先日公開したDiamond Handsノードのルーティングデータの記事でも考察したとおりです。
要はTx需要の増加に対して、キャパシティの供給が過剰になっており、それに気づいたルーティング事業者やユーザーが追加で資金を投入するスピードを緩めている、ということだと想像できます。トランザクション需要が追いついてきた今年の後半のどこかでまたキャパシティが増加していけば、成長路線に基本的には変わりはないと思います。