「そういうことにしたい人」との距離
世の中には「そういうことにしたい人」が珍しくない規模で居ます。SNS で「ネトウヨ」「Jアノン」と呼ばれる人たちの言動が可視化された今、このことを否定するのは難しいです。
それらの人々が存在する一方で、積極的にファクトチェックを行う人々も存在します。
また、自らファクトチェックはしないものの、様々な声を聞いて判断材料にしようとする人々も存在します。たぶん、この層がサイレント・マジョリティでしょう。世の中の大多数がアクティビストなら、世界は遥かに騒々しいはず。
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相場の世界では「アノマリー」…理由が不明だが再現性のある、値動きを引き起こすイベント…の存在が知られています。有名どころだと「有名人が結婚発表すると東証の株価が下がる」辺りでしょうか。
「ジブリの呪い」というアノマリーも知られているかもしれません。
ここで引用した記事では、アノマリーの原因が推測されていますが、いずれも仮説に過ぎません。
理由不明だが確かに観測される。観測の事実は事実であって覆しようがありません。同時に仮説は仮説に過ぎないことも覆しようがありません。
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仮想通貨界隈の一部で囁かれる
「日本上場済みアルトコイン(ライトコイン除く)が騰がると全相場が崩れる」
も、典型的なアノマリーでしょう。再現性が高そうであることは、現時点では否定できません。そして、原因の説明に足る理論も証拠も無さそうです。
仮説は建てられますが、検証するには世界は複雑すぎます。
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話を少し巻き戻します。
「そういうことにしたい人」の特徴の一つとして「容易に観測・検証可能な事象を改変して流布する」が挙げられるでしょう。説明できないアノマリーに対し、少し考えれば間違いとわかる適当な説明をつけて事情通を気取る。「俺らだけは真実を知っている」は、脳内麻薬として強力に作用します。
これを用いる人たちを理屈で突き崩すのは困難です。相手は、端から理屈を通すつもりはありませんから。
無職業者BOTは「そういうことにしたい人」への直接的な対峙は行いません。無駄なので。
ただ淡々と「観測・検証可能な事象について、第三者がファクトチェックできるだけの材料を出し続ける」ことは止めないでしょう。
もともと「そういうことにしたい人」たちは、相対的にノイジー・マイノリティだと思いますし。同じ材料を出し続けるなら、ファクトチェックを考慮するマジョリティへ向けたほうが、無駄が少なくレバレッジがかかるからです。