ステンレス製シードフレーズ保管ボードを買ったら「4文字までしか記録できない!スキャムだ!」な話

ステンレス製シードフレーズ保管ボードを買ったら「4文字までしか記録できない!スキャムだ!」な話

お久しぶりです。昨今の世の乱れに対し自分の資産を守るため&最近の趣味としてセキュリティ関係やバックアップを見直しています。

というのも、少し前にBitfinexのハッキング犯(厳密にはまだ分かってないそうですが)がGoogleスプレッドシートに秘密鍵の情報を残していて、そこからお縄&押収されたというニュースがあったからです。

当然スプレッドシートやクラウドには上げていないし反社会的な事をしたわけでもないのですが、GoogleやApple系のサービスとかなんか知らない間に保存されてるパターンって結構あるじゃないですか?

写真なんかは自動でアップロードされる上に画像内の文字で検索できる=秘密鍵も認識される可能性も有るわけですし、アプリデータをバックアップしてるならウォレットアプリも対象だろうし。

GoogleフォトやiCloudバックアップのように機能としては非常に便利ですが、なるべくそういったサービスから切り離した環境でウォレットを作り直そうと思ったわけです。(Amazonとか家のWi-Fiパスワード保存するオプションもあるので二段階認証くるまでUmbrelも怖かった)

というわけで使っていなかった昔のノートPCにUbuntuをクリーンインストールしてVPN環境下のクリプト専用PCを作成したり、購入してからアクセサリになっていたハードウェアウォレットを引っ張り出して初期化してシードフレーズ(ニーモニックフレーズ)を紙にアナログで保管していました。

しかしながら紙媒体での保管は精神衛生上よろしくないため、耐火・耐水性能を備えたシードフレーズ保管ボードを購入してみました。

今回購入したのは「SafePal CypherSeed Board」というやつです。
去年の今頃アレな層にやたらゴリ押しされていたSFPになんとなくアレルギーがある人も多いと思います(自分も含めですが)

この手のステンレス製ボードはいくつもあるので好きな物を選べばいいと思いますが、何故こいつを選んだのか?と言えば単純に安かったからです。

1個45ドル≒5100円くらいで他の製品に比べると気持ちお手頃です。ちなみに1個だと送料で1500円取られます。品物を2個買うと送料無料なるのでまんまと2個買いました。
ちなみに自分は昨年も同じ手口でS1というハードウェアウォレットを2個買っていまして、その時にはボードが品切れだったのです…

(本来であれば真ん中の94.98ドルのハードウェアウォレット+保管ボード94.98セットで送料無料がベスト)

SafePalのS1というハードウェアウォレットは使い勝手も良く、専用アプリ内でスワップしたりDaapsを使えたりと値段の割にはいい感じなのですが、スマホアプリ(PC版がない)のみなのでガチガチに保管するというよりは安全に運用したい人向きといった感じです。

今回保管ボードを2個買ったので、自分はLedger nanoをガチガチ保管用、SafePalはステーブルなど時々動かす資産を管理するように分けてみました。

シードフレーズ(mnemonic phrase)を写したいけど4文字しか入らんやん問題

はい、そんなわけで注文から1週間ほどで届きました。いざ紙媒体に保管していたシードフレーズを保管ボードに移していきます。

中身は上の写真の通りでアルファベット文字板と予備のネジ、見えないけど六角レンチが2本、開封したら跡が残るホログラムシールとSFPロゴシールが各2枚。

付属のレンチでネジを外すと抑えの板がスライドするので、あとは文字板を切り取り順番に対応したシードフレーズを入れていくだけです。

反対側にも12フレーズ入るので最大24語のシードフレーズが保管でいるようになってます。手順も公式動画があるので分かりやすいです。

ここで気になった人もいるかもしれませんが、各フレーズごとに4文字分のスペースしかないんですよね。

「長い単語とかメモできないやん!やっぱりスキャムやんけ!」

と思うかもしれないのですがご安心を、なにやらBIP39という頭の良い人が考えた仕組みのお陰でバックアップを使用して復元する際には単語の先頭4文字さえ分かれば残りは自動で補完してくれるのです。(BIP39に対応したウォレットの場合)

例:単語が「bitcoin」の場合、先頭の4文字「bitc」を打ち込むと自動で「bitcoin」と入力補完されます

4文字打てば他に被る単語が無くなるようになっているんですね。ちなみにBIP39のシードフレーズで使用されている単語リストが以下のリンクに載っています。

自分が使っているLedgerもSafePal S1もBIP39に準拠していたので(最近のウォレットなら多分ほとんど対応している)シードフレーズの頭4文字をボードに移せば復元が出来るという訳です。

といった具合で、無事に紙媒体からステンレス製のボードに移行することができたので火事になっても大丈夫でしょう(自分が生きていないと無意味ですが…)

ちなみにボードの穴は南京錠とかロック用らしく、開封確認シールも合わせてセキュリティ上乗せが出来るみたいです。

移し終わったら復元できるかちゃんと確認しようね

移行が終わったからと言って紙媒体を燃やしたり捨てるのは早計です。一度他の端末などで復元が出来るか必ず確認しましょう。

私は紙に書いた字が汚過ぎたため、自分の字にも関わらず「a」「o」を間違ってボードに入れていたせいで最初復元が出来ませんでした。

ただしその場合は間違った単語が保管入力されるのでおかしい事に気が付くはずです、慌てずに先程のワードリストから間違っている箇所を探しましょう。

まぁこんなケースもあるので紙媒体などに保管していた単語全文と見合わせての復元確認、BIP39の仕組みやワードリストの存在など諸々含めてバックアップレベルの向上をしていきましょうというお話でした。

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