数学者とビットコイナー
数学者の人生は、ビットコイナーに沢山の示唆を与えるかもしれない。
本日の数学者
タレス『数学と哲学の始祖鳥』
アリストテレスが『タレスこそ哲学の祖』と述べ、バートランド・ラッセルが『西洋哲学史はタレスに始まる』と言ったのは何故か?
紀元前の時代、世界を動かす理は神話であったのに対し、タレスは初めて『万物の起源は水であり、世界は水から生まれ、水に還る』と説明した。
タレスは人類の歴史上で初の数学的『証明』を行っている。二等辺三角形や円を論理的に説明したのだ。
誰もが当たり前と片付けることを、公理から論理展開して結論を得る演繹法を実践した先駆者であり、当時、誰も正確に測れなかったピラミッドの高さを、影の長さを利用した計算で解き、周囲を驚愕させた。
タレスは金融の世界でも始祖鳥である。
タレスはとても貧乏だった。世間から学問ができても稼げないと言われたタレスは、天文学の知識からオリーブの豊作を予想。前年に農民に金を払いオリーブ栽培機を借りる権利を得る。農民は喜んで、全ての機械を貸し利益を得た。翌年、豊作予想が的中し、農民はタレスからもっと高い価格で買い戻さねばならなくなった。
『真の学者はいつでも金儲け出来るが、お金に無頓着だから貧乏なだけだ』
お気づきだろうか。
オリーブの逸話は、商品の先高を見越して権利を先に買っておくという、現代のオプション取引に相当する。それが理由で、タレスはデリバティブ取引の祖とも言われている。