平和は最重要インフラ:お金と戦争の話
遅ればせながら、新年おめでとうございます。2026年もどうぞよろしくお願いいたします。
先週は、NHKスペシャルで2014年のMt.Gox事件を特集していたそうですが、ビットコインをディスってばかりだったと、残念な評判を目にしました。私はまだ見てませんが、やはり公共番組なので法定通貨を守る立場なのでしょう。
さて、今日のテーマは、反戦・自衛ツールとしてのビットコインです。
(画像出典:The Times. January 3, 2009)
ビットコインの誕生日 2009年1月3日に、サトシ・ナカモトはビットコインのジェネシスブロックに次の言葉を刻みました。
The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for banks
(ザ・タイムズ 2009年1月3日 財務大臣、銀行再救済の瀬戸際)
この日の新聞トップには、銀行再救済のニュースとともに、イスラエルのガザ侵攻準備の写真が掲載されていました。世界中がきな臭くなってきた今、当時の『ザ・タイムズ』の表紙を見返すと、まるでパズルのピースが少しずつ繋がっていくように感じられます。
年末年始に「ビットコイン・スタンダード」をじっくり読む機会がありましたが、今の世界情勢を見るにつけ、この本の著者であるS. アモウズ博士(Dr. Saifedean Ammous)がパレスチナに生まれ、レバノンで暮らした経験を持つ経済学者なのは、歴史の必然だったのではないかと思えてきます。
ビットコインを理解するうえで必読とされ、39か国語に翻訳された本書は、お金の仕組みだけでなく、「お金と戦争の関係」、そしてその歴史にも踏み込んでいます。国と銀行の関係が、いかにして貧富の差を拡大し、対立や暴力を生み、不穏な世界を助長してきたのかが浮かび上がってきます。
私は常々、平和は私たちの日常生活にとって最も重要なインフラだと思っています。意見の対立や考え方の違いがあっても、「戦争だけは避けよう」という点だけは、私たちの共通項であってほしいと願っています。
もし、恐怖や暴力、戦争が支配する日常になったら、今の生活を続けられるでしょうか。そうでないことは、過去と現在の歴史を見れば明らかです。戦争を実際に経験した人々が強く反戦を訴えるのも、それを身をもって知っているからに他なりません。
戦争を避けるために、私たちには何ができるのでしょうか。『武器としての非暴力』(中見真理/2025年/NHK出版新書)では、多くの人々が、多様な方法で、個人ではなくグループとして、しかも分散化された形で、戦争へと向かう流れを弱めていく必要があると述べられています。
今の問題
1.選挙が十分に機能していない
現状を見れば明らかなように、選挙は必ずしも民意を正確に反映していません。反戦を掲げる議員を応援することは重要ですが、それだけでは不十分です。どうしても資金力のある大企業や、権力と結びついた地域ネットワークが選挙で有利になってしまいます。
2.デモやボイコットの限界
デモやボイコットは、市民の声を可視化するうえで大きな力を持ちます。しかし、国がそれらの活動を行うグループを「テログループ」と名指しし、犯罪扱いする可能性も否定できません。実際に、イギリスではそのような事例が起きています。
3.防衛費に対する市民の決定権がない
拡大し続ける防衛費について、市民には直接的な決定権がありません。国は国債を発行し、それを担保に市場へお金を供給しますが、そのツケは増税やインフレという形で、後から私たちに押し付けられます。時には、まだ生まれていない世代にまで影響が及びます。
4.混乱の時代に「No」と言えるのか
混乱や戦争の時代に、私たちは権力者に「No」と言えるでしょうか。自分や家族の安全を優先せざるを得ない状況では、それは非常に難しくなります。だからこそ、そうなる前に、私たち一人ひとりができる範囲で行動しておく必要があります。
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日常生活を続けながら、比較的簡単にできることの一つが、国家に依存しない資産を持つことです。『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキも繰り返し語っているように、それは金・銀・ビットコインです。
ビットコインは、資産とその鍵を自分自身で保有できるテクノロジーです。個人の自己防衛ツールとしての最大の利点は、資産と対になった鍵🔑(ここではシードフレーズを指します)を自分で管理していれば、いざというときに資産を容易に移動できる点にあります。
本当の混乱時に、もし国家が取引所へ介入したら、それで終わりです。取引所ごと、あるいはアカウント単位で資産が没収される可能性があります。家の鍵を自分で持つのが当たり前であるように、ビットコインの鍵も自分で持つことで、非常時にこそ、その強みが発揮されます。
現在の政治や税制、防衛費のあり方に疑問を持つ人々が、これらを強力に支えている法定通貨(円やドル)から、世界共通のビットコインへと一部でも移行したとしたらどうでしょうか。少なくとも、自分の意に反して使われる法定通貨への「強制的なサポート」を減らすことはできます。もし多くの人がそれを選択すれば、私たちが気づかないうちに求められてきた支援を、静かに弱めることができると思いませんか。ビットコインはときに「究極の反戦ツール」「平和な革命」と呼ばれる所以です。
まとめ
ビットコインは、単なる投資対象ではなく、歴史・お金・戦争・個人の自由と深く結びついた技術です。平和を最重要インフラとして守るために、私たち一人ひとりが分散的に選択し行動すること。その選択肢の一つとして、ビットコインをどう位置づけるのかを、今あらためて考える時期に来ているのかもしれません。
画像は https://x.com/bcats8/status/2004191380294488484 より🙏
余談ですが、ビットコインが世に出る以前から、サイファーパンク思想を持つ技術者たちは、もともと軍事利用のために開発された暗号技術を一般利用させまいとする国家の動きに反対してきました。彼らは暗号コードを実際にプリントし、「出版を禁止すること自体が憲法違反になる」と異議を唱え、暗号技術の一般利用を守り抜いたのです。ビットコイン開発者のひとり、アダム・バック氏のTシャツの逸話も、その象徴的なエピソードとして知られています。
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