イベンドドリブントレードとはなにか

イベンドドリブントレードとはなにか

これはなにか

下記書籍を参考としてイベンドドリブンでトレードを行う手法について解説・共有した記事です。

なぜ書くか

言語化し執筆することで自分の学びをより深いものにするため。学びを他のトレーダーに共有することは一定の社会的意義があると判断したため。

イベントドリブントレードとはなにか

「価格を動かす正体が分かっているものに対して、その現象を利用し利益を上げようとする手法」をイベントドリブンのトレードと呼びます。具体的に言うと会社のM&Aや合併、オリンピック、災害、事件・事故などさまざまなイベントに伴う需給の歪みを利用してトレードする手法です。

著名なトレーダーではリーマンショックの際にCDSで大きなリターンを出したジョン・ポールソンもイベントドリブンを主体としたトレーダーとして知られています。

イベントドリブンはバリュー投資なのかテクニカルトレードなのか

イベントドリブンなトレードはバリュー投資にもテクニカルトレードにも属しません。バリュー投資はファンダメンタルズを用いて割安株を見つけ長期的な値上がりを期待する手法で、テクニカルは移動平均線やボリンジャーバンドなどのチャートを使って価格の変動を予想しトレードを行います。

しかしイベントドリブンでトレードの判断に利用するのは「需給」です。何らかのイベントの登場により需給に歪みが生じ、または生じるであろう歪みを予想し、トレードを行います。そのためイベントドリブンはバリュー投資やテクニカルのトレードにも属さない手法となります。

イベントはどのように発生するか

イベントは下記の3つのいずれかの発生により生じます。

必ず売買しなければならない投資家の存在による需給の歪み

例:信用取引を行っていた投資家が相場の下落によって、追加証拠金(追証)を求められる場合。追証を払えなければ、証券会社によって買い玉は処分されてしまう(売り圧力の発生)。

売買する人の心理の変化による需給の歪み

例:なんらかのイベントに伴う大きな価格上昇、または下落が生じ投資家に「恐怖」が生じた場合。取り残される「恐怖」による買い(FOMO)、いま以上に大きく下がってしまう「恐怖」による投げ売りなど。

規制やルールなど制度による需給の歪み

例:日経225やTOPIXなど指数に新しい組み入れがあった場合。指数と連動するファンドは無条件に組み入れを行う必要が発生する。(買い圧力の発生)

具体的にどのような事例があるか

本書にてさまざまな事例が紹介されているため詳細を知りたい方はぜひ本書をお読みください。当該箇所では一部抜粋してご紹介します。

本書では各大会のオリンピック開会式の翌営業日(グラフ中央付近の縦線)を100として、ミズノの前後20営業日の平均のグラフが紹介されています。

※1988年開催のソウルオリンピックから2016年開催のリオデジャネイロオリンピックまで約30年間、8回分のデータを参照

グラフの値動きをみると、開幕の数日前をピークに、開催期間中に下がり続けています。オリンピックの話題性が先行し、実際に開催されてからは積極的な買いがなくなる「織り込み済み」の状態になってしまうものと考えられます。

暗号資産でもエアドロップや半減期などイベントの前に高値をつけてそのままずるずると下がっていくケースが多く、市場に限らずどのイベントでも似たようなものなのかもしれません。

そのほか、阪神淡路大震災や東日本大震災時の三井住友建設の株価の変動についても紹介されています。

チャート左のほうの地震発生日に矢印がつけられています。2つとも地震発生から数日かけて急上昇し、その後下がっていくチャートです。震災によって公共事業の特需があるという思惑により、同じようなチャートを形成しているものと予想されます。

これらのイベント・チャートからわかるように、イベントに対する思惑や需給は同じようなチャートを形成することが多く、イベントドリブンなトレードは一定の再現性ある手法であると言えます。

イベントドリブントレードはなにが魅力的か

一定のイベント時のみトレードすればよいので、専業トレーダーでなく時間がない人でも可能な点はイベントドリブンの魅力の一つです。イベントが起きている一部期間での保有となるため、ポジションを持っている時間もバリュー投資などと比べて非常に短いです。1日〜数日ほどの保有です。常に一定なんらかのイベントが起こっており、アンテナを貼って調査も行えば機会が多いのも特筆すべき点です。また、株や債券だけでなく暗号資産の市場でも再現性があることも魅力です。

どのようにしてイベントを探せばよいか

本書では日誌を記載することを推奨されています。詳細な日誌を書かなくとも一つの記憶を思い出すことで芋づる式に一連の記憶を思い出せるためです。私は日誌は書いておりませんが代わりに本記事のようにブログを書くことで記憶を記録するようにしています。

暗号資産ではどのようなイベントがあるか

・トークンのバーン

・半減期

・アップデート

・エアドロップ

など暗号資産市場でもさまざまなイベントがあります。暗号資産市場はまだ成長市場で怪しさもあり、株式や債券、不動産と比較して非効率な点が多く、これらの市場と比較しイベントドリブンで利鞘を得る機会がまだ多いのではないかと考えています。

最近だとXRPのSPARK付与が記憶に新しいです。暗号資産はプロジェクト数も多く開発スピードも早いので、努力次第でイベントドリブンで利鞘を得られる機会は多そうです。

本書を読んでの学びは何か

一番はイベントドリブンでトレードを行う、という発想です。筆者もトレードを行う中で感覚としてバーンやエアドロップ、半減期などのイベントに合わせてトレードを行うことがよいと認識しトレードを行っていましたが、それがイベンドドリブンと呼ばれる特定の確立されたトレード手法であるとは認識しておりませんでした。

これまで感覚として理解していたものが言語化され体系的に理解できたことは非常に有意義であったと考えています。

また、自分に合ったニッチを見つけるというトレードにおける自身の目下の課題に合うトレード手法であることは大変学びとして参考になりました。イベンドドリブンは世の中に多々あるイベントを見つけ活用する、まさに市場のニッチを見つける手法であると言えるので直感私が実現したいと考えていたこととマッチしておりこちらも大変よい学びです。

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