lightning networkでインバウンドキャパシティを高く売って安く仕入れる

こんにちは defy_cryptoです。
lightning networkでインバウンドキャパシティを高く売って安く仕入れる方法について紹介します。

最近はlightning networkのノードの運用が流行っています.spotlightを見てもノード構築の記事やノード運用、ルーティング手数料を得るための記事などたくさん上がっていますね。

lightning networkのノードを運用し、ルーティング手数料を得るために大切なこととしてキャパシティの管理の問題があります。特に、自分から誰かにチャネルを張りにいくだけではアウトバウンドキャパシティしか得られず、どのようにインバウンドキャパシティを得るかが課題になります。以下の記事などが参考になります。

インバウンドキャパシティを得るための方法としては、どこかのlightningのウォレットサービスに送る、lightningの支払いをしてしまう、LOOPやサブマリンスワップといったインバウンドキャパシティを得るためのサービスを使うといった方法が挙げられます。
lightningウォレットに送る方法の一例としてでblueWalletに送ると、そのbtcを他のところへ送る際に0.3%以上の手数料がかかります(かなり隠れた手数料です)。LOOPやサブマリンスワップはおよそ0.5%~の手数料。lightningで買い物をする機会があれば良いですがspotlightに何十万円も課金するとは思えません、、
他にもLightningPoolというインバウンドキャパシティ(誰かにチャネルを張ってもらう)を売り買いするマーケットまであります。

つまり、これらを要約すればインバウンドキャパシティには高い手数料を払ってでも手に入れたいほどの大きな価値があると言うことです。そして価値があるのであればそれを高く売り、安く仕入れたいと思うのは全人類共通の本能でしょう。

僕の環境ではなぜかLightningPoolが動かないということと、売買の単位が小さそうなためBTCのトランザクション手数料で負けてしまいそうなので、別の方法を考えます。

先ほど紹介したインバウンドキャパシティを得る方法の一つにLoopというサービスがありました。ざっくりと紹介すると、Loop宛にlightning network上のBTCを送り、代わりに現物BTCを受け取ることで、インバウンドキャパシティを得ることができるサービスです。手数料は0.5%~となっており高いと思うか安いと思うかは分かれそうです。ノードを管理するようなアプリに導入されていることも多く、気軽にインバウンドキャパシティを得られることから、多く利用されている印象です。

ここで一つ疑問が出てきます。Loop利用者にインバウンドキャパシティを提供するということは、Loopはどこかからインバウンドキャパシティを仕入れる必要があります。自らチャネルを張るだけではインバウンドキャパシティは得られないため誰かにチャネルを張ってもらう必要があります。

Loopのノードは1MLで検索するとすぐに見つかります。

https://1ml.com/node/021c97a90a411ff2b10dc2a8e32de2f29d2fa49d41bfbb52bd416e460db0747d0d

とりあえずチャネルを張ってみましょう。するとどうでしょう。特に何も考えずにチャネルを張ってしまうと、自分の持っているインバウンドキャパシティが吸われたあとにすぐにチャネルを閉じられてしまいます。結果として自分に残るのはチャネルを張るために支払ったトランザクション手数料とアウトバウンドに偏ったチャネルだけ、、、辛い。

実際にLoopのノードのチャネルの履歴を見ると、多くのノードが偏ったキャパシティの状態で閉じられていることがわかります。これでLoopが何をやっているのかが見えてきました。

Loopは自身のノードに繋ぎに来た哀れな養分インバウンドキャパシティを吸い取り、チャネルを閉じることで現物BTCを手に入れます。一方でLoop利用者にインバウンドキャパシティを提供し現物BTCを送ることで手数料を徴収しているのです。

さて、Loopのノードのチャネルをよくみてみるとルーティング手数料が非常に高く設定されているノードを多く見かけます。これが本記事で紹介する「インバウンドキャパシティを高く売る」の正体です。たとえインバウンドキャパシティを吸われてチャネルを閉じられるとしても、その過程で十分に手数料が得られれば問題ないわけです。例えば、0.15BTCのチャネルを張り手数料を0.3%に設定するとおよそ4.5万satoshi程度の手数料が得られるでしょう。チャネルの張り捨て関連のトランザクション手数料はせいぜい2~3000satoshi程度ですから十分に元が取れるわけです。また、Loop側もLoop利用者から0.5%以上の手数料を徴収しており、手数料収益と比べて十分に低いルーティング手数料であれば、使わない理由はありません。

実際に0.15BTCのチャネルを0.3%の手数料で張ってみたところ、約0.09BTCのインバウンドキャパシティと引き換えに26000satoshi以上のルーティング手数料を手に入れることができました。
(インバウンドキャパシティが十分ありましたが0.09BTC程度ルーティングをした時点でチャネルを閉じられてしまいました。しかもBTCの取引が混んでいたためトランザクション手数料も高いです。ここをうまく調整するのは課題です。チャネルを閉じられる時の手数料を調整する方法を探しています。)

0.3%ものルーティング手数料を得ることができたのに対して、一体誰が損をしているかと言うことを考えると、Loop利用者だということになります。とはいえ、そこそこ大きな金額を気軽に簡単にインバウンドキャパシティに変えられることが価値なのですから、手数料を払ってでもLoopを使いたい人がいれば成り立ちます。我々が気をつけるべきことは、特に何も考えずにLoopを使うのではなく、手数料や裏の動作を、少しでも想像した上で使うかどうか判断することです。(もし手数料をこだわりたければ、Loopを使わずに後述する「インバウンドキャパシティを安く仕入れる」を行う方が良いでしょう。必要資金が大きいですが、、、 同時に、リスクを低く、そこそこの金額をインバウンドキャパシティに変えたい時には、Loopのようなサービスは選択肢に入らないわけでもないこともなくなくないわけです。手数料高すぎるので、微妙ですが。)

さて、これまでインバウンドキャパシティを高く売る方法を紹介しました。次はインバウンドキャパシティを安く仕入れましょう。

ここではシンプルに、bitfinexを使う方法を紹介します。

bitfinexは取引所として比較的大きく、またlightningによる入出金に対応した数少ない取引所です。もちろんbitfinex内部で、lightningBTCと現物BTCを自由に交換できます。つまり、bitfinexにlightning経由でBTCを送り、現物BTCとして引き出すことでインバウンドキャパシティを得ることができます。擬似的なLoopですね。bitfinexの現物BTCの出金手数料は0.0004BTCなので仮に一度に1BTCを出金できれば0.04%の手数料で済みます。これはLoopにインバウンドキャパシティを提供することで得られる手数料(0.N%)と比較しても十分に小さいでしょう。bitfinexのノードも探すとすぐに見つかるため、このノードに対してチャネルを張り、入金すれば、最初にチャネルを張るトランザクション手数料だけでインバウンドキャパシティを手に入れることができます。

もちろんbitfinexで入出金が止められるかもというリスクや、出金手数料が固定のために、そこそこ大きな金額を動かさないといけないといった難点があります。
(このリスクをLoop利用者に手数料として転嫁しているとも言えるわけです)

また、リスクの面で言えば、Loopにチャネルを張る行為にしても、多くの人がルーティング手数料目当てで考えてLoopにチャネルを張るとルーティング手数料の引き下げ合戦になり、最終的には固定コストを割合的に十分に小さくできる物量を確保できる大きなノードが勝つでしょう。(大きな金額をlightning networkに流すことはそれだけでもリスクですし、Loopの需要の問題で捌き切れるかどうかもあるので、ある程度でバランスします。)
これらのリスクを理解した上で抱え込み、ぎりぎりのラインでいかにしてうまく立ち回るかは、腕の問われるところでしょう。

さて、本記事では、lightning network上でインバウンドキャパシティを高く売り、安く仕入れる方法について紹介しました。

lightning networkはまだまだ発展途上の技術であり、新規参入が増えることでの収益機会(歪み)が多く存在しているように見えます。これはある意味でアンバランスな状態です。同時に、これらの収益機会(歪み)を積極的に取っていくことで、全体としては手数料などの参入障壁が低くなり、lightning networkがより使いやすいものになっていくのではないでしょうか。

lightning networkが、今よりもさらに繁栄することを願っています。

あと是非↓のノードにチャネル張ってね!!!
(インバウンドキャパシティを吸われる話をした後に言うのもなんですが)

(ノードを停止するためリンクを削除しました)

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